やはり、週足あるいは月足チャートを中心とした観測が適しているのである。
ショッピングモールの建物の形がわかるような地図で、ショッピングモールから隣の県にある自宅までの的確なルートはみつけにくいのと同様だ。
図35、アーバンコーポレイション(東証1部 8868)の日足チャートでの2006年6月16日の買いは、一見すれば間違っていない。
しかし、そこに至るまでの半年以上の下落を観測し、その流れが変化するところをとらえて中長期で利益をとろうと思うならば、週足あるいは図34のような月足チャートをしっかり観測しなくてはならない。
上値斜線Aを切ったのは8月末日であるから、投資を行うのは9月以降だ。
中長期スタンスで買いを狙う際に、あえて日足チャートを観測して買うのならば、まず月足チャート上で8月末日に流れが変化したことを確認し、その後に目先の流れが下落から上昇に転じた際で十分なのである。
下値斜線Dを下に切った直後に、目先の上値斜線Eを上に切ったところ(9月5日)は難しいが、2回目の押しである目先の上値斜線Fを上に切った9月27日なら、問題ないであろう。
このように目先の買いサインの出現と、長期的な流れの買いサインの出現が、一致しないことはよくある。大勢の上値斜線を日足で上に切ったものの、目先は既に3段以上の上昇を形成し過熱していれば、将来的に上昇するにせよ、いったん下がるのは当然ともいえるのだ。
チャート観測を元に投資をしている投資家で、様々なテクニカル手法を知っていながら利益がなかなか出ない投資家の多くは、自分の投資スタンスと観測しているチャートが一致していない場合が多い。
投資スタンス(買ってから売るまでの期間あるいは売ってから買い戻すまでの期間)と、観測すべきチャートは、合せなくてはならないということを必ず意識していただきたい。
図36を参照していただきたい。投資スタンスを大きく分けて4つに分類して表示してある。おおよその分類なので、これらの中間の売買スタンスも、もちろんある。

相場状況の違いを、チャート上できちんと認識をしていれば、投資をおこなっている途中でもスタンスを変更することもできる。ショッピングモールから自宅までの最適なルートをみつけるのに、まずはショッピングモール付近の拡大地図を参照し、大きな道路からは、全てをみることができる広域地図をみて、自宅近くでは、また拡大地図に戻す方法だ。
ただ、一見合理的に感じる投資スタンスの変更は、実際に試してみればすぐにわかることであるが、たいへん難しい。
投資スタンスの変更については次章(次回)で詳しく述べる。
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